前回の記事でPMP受験申請する歳の経験プロジェクに関してはある程度柔軟に考えてもいいことを書きました。
「あなたにもPMP受験資格はある。受験申請プロジェクトに求められるたった2つの条件」
いわばこれは質のお話。
質に関してはPMP受験ガイドにも明示されていませんから、事実上こうなっているんですよ、ということを述べたわけです。
さて、本記事はプロジェクトマネジメント経験の質ではなく、量の話です。
質と違って、PMP試験に必要なプロジェクトマネジメント経験の量はPMP受験ガイドにしっかりと明示されています。
で、これがまた結構な量。
1. 公式に示されているプロジェクトマネジメント経験の量
まずはPMIが発表している公式の受験資格をハンドブックから拾ってみましょう。
学歴に応じて2つに分かれています。
PMP受験申請時より過去8年以内に
- 4大卒 : 3年以上
、かつ4500時間以上 - 高卒、短大卒 : 5年以上
、かつ7500時間以上
2020年8月、時間数が撤廃され、期間だけとなりました。
PMP受験資格が緩和!プロジェクトマネジメント経験時間とプロセス群が撤廃
2. 経験年数と経験時間とのバランス
フルタイムでプロジェクトマネジメントに従事したとすれば、1日8時間の週40時間、月160時間となります。
月のうちには社内行事やら祝日やら有給休暇もありますし、業務時間のすべてをプロジェクトマネジメントに費やしているわけでもないでしょうから、それを考慮して月125時間。
PMIは月当たりの時間を、凡そ最大でこれくらいを想定しているようです。
「いや、大変なプロジェクトだったし、月180時間は働いた」
こう言いたい人もいるでしょう。
構いませんよ、月180時間として申請したって。
申請する勤務時間に上限はありませんから。
しかしですね、それ、あんまり意味ないんです。
どういうことかと言うと、月180時間で申請するとしますよね。
そうすると、4500時間は2年と1ヶ月、7500時間は3年半です。
つまり、もう一つの条件である期間を満たさないんですね。
結局、期間を満たすまで時間数やプロジェクトを追加しなくてはいけないわけです。
月125時間だと、時間数を満たしたときにちょうど年数も満たすことになります。
別に期間と時間数をピッタリ一致させる必要はありません。
期間も時間数もあくまで最低ラインです。
逆に月平均125時間より少ないと、今度は期間を満たしても、時間数を満たすために期間やプロジェクトを登録しないといけなくなるわけです。
3. 申請できるプロジェクトの数に制限はない
申請するプロジェクトの数はいくつでも構いません。
数が多い、少ないで有利になったり、不利になったりもしません。
でも、PMP受験申請の入力負荷を減らすためにも出来るだけ少なくしたいわけです。
極端な話、3年とか5年とか、それより長期のプロジェクトであれば1件入力すれば、それだけで条件を満たすことが出来ます。
逆に短期のプロジェクトや、プロジェクトの限られたフェーズだけを渡り歩いて来た人はいくつものプロジェクトを申請しないと時間数や期間を満たさないわけです。
4. プロジェクトの規模は問わないけど長いものが得
プロジェクトマネジメント経験を申請する欄に、金額や人数など、規模を示す項目はありません。
プロジェクト期間は入力しますけど、同じ期間でも1人と100人とでは規模は全然違いますから、やっぱりプロジェクトの規模に関してはPMIも気にしていないのです。
ですから、小さなプロジェクトでも堂々と申請に使って下さい。
ただし、これは、短期のプロジェクトでも構わず申請しろという意味ではありません。
それこそ1週間のプロジェクトだって申請していいわけですが、3年・4500時間(4大卒の場合)という最低ラインの1%にも満たないものをわざわざ申請する人はいないでしょう。
だって1年のプロジェクトも1週間のプロジェクトも入力項目はまったく一緒だからです。
プロジェクト期間は長ければ長いほど申請するプロジェクトの数が少なくて済み、申請が楽になります。
極端な話、一人プロジェクトだって構いません。
出来るだけ長期のものを申請してください。
本気になったら、講座でお会いしましょう!
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