あなたにもPMP受験資格はある。受験申請プロジェクトに求められるたった2つの条件

PMP受験資格二つ(*)のうちの一つ、プロジェクトマネジメント経験。
受験申請の際に自己申告することになります。

(*)
PMP受験資格:

1. 公式のプロジェクトマネジメント教育受講
2. プロジェクトマネジメント経験

 

1. PMP試験で問われるプロジェクトの定義とは分けて考えたい申請プロジェクト

 

「どんなプロジェクトなら申請できますか?」

実際にこういう聞き方をされるのですが、プロジェクトだと言うのなら、なんだって申請できますよ。

ま、実際はそんな突き放したもの言いはしません。
質問の意図は、「どんな仕事ならプロジェクトと言えるんですか?」、あるいは、「どんな仕事なら申請できるんですか?」ということなんですね。

ITベンダーや、コンサル会社などに勤務されている方は、通常業務がプロジェクトと信じて疑っていませんから、こういう質問はあまりありません。

ところが営業やオペレーション業務に携わっている方、あるいは間接部門の方々は、プロジェクトという仕事を普段の仕事と切り離して、特別な仕事というイメージで捉えていたりするわけです。

まあ、確かに特別な仕事には違いないのかもしれませんが。

でもです、結論を言ってしまうとですね、
悩んでるくらいなら、その仕事、プロジェクトとして申請して大丈夫です。

!?

(笑)いや、ほんとに。

PMP受験申請できるプロジェクトとは、

  1. あなたが、「その仕事はプロジェクトである」と信じていて、
  2. かつ、それをあなた以外のもう一人(*)に「確かにその通りだ」と言ってもらえる

条件はこの2つだけです。

(*)あなた以外の人:
実際の受験申請フォームには、その人の氏名、e-mail、電話番号、それと、あなたとの関係を示すものとして、以下のいずれかを選択します。
要はどちらも上役。
ですが公式な管理職である必要はありません。先輩でも同僚でもOK。

  • supervisor
  • manager

 

PMBOK®ガイドには、プロジェクトという仕事の特性として色々と述べられてはいます。
ですが、受験申請においては、PMP試験で問われるプロジェクトとは分けて考えていただいて結構です。(*)

(*)試験とは分けて考える:
プロジェクトが持つ特性は試験における重要論点には違いないのですが、申請するプロジェクトがそれに該当するかしないかは、誰も確認のしようがないからです。

 

2. 多くの仕事はプロジェクト的特性を含んでいる

さすがに、派遣スタッフや工場ラインの組立工など、裁量権をほとんど与えられていないような仕事しか経験していないと、受験資格を満たすのは厳しいかもしれません。

でも一方で、正社員の仕事っていうのは程度の差こそあれ、プロジェクト色を帯びてくるものだと思うんです。

納期のない仕事なんてありません。
どんな仕事にも始まりと終わりがあります。
オペレーション業務といえども、区切りはあるはずです。

で、当然、その期間内で達成しようとする何らかの目標がある。
さらにその仕事にマニュアルなんて用意されていないし、あっても100%マニュアルどおりにいくとは限らない。
あなたの判断が求められ、あなたの意思決定によって仕事が前に進む。

もし、あなたの仕事がこうであるのなら、それはプロジェクトマネジメント経験として申請できます。
たとえ会社が正式にプロジェクトとして設定したものじゃなくてもです。

ここでは一々説明はしませんが、PMP受験申請フォームの入力項目はすべて埋められるハズです。

3. プロジェクトへの関与のし方が大切

むしろ、押さえておいてもらいたいのは、「どういうプロジェクトなのか?」ではなくて、「どういう立場で携わったのか?」ということです。

PMP受験生に求めているプロジェクトマネジメント経験とは、プロジェクト参加経験ではありません。
プロジェクトをリードし、指揮してきた経験です。

こう言うと、「リード」とか、「指揮」とかいう眩(まばゆ)い言葉に怖気づく人が出てきそうですが、これも上で挙げたプロジェクトの条件と一緒です。

  1. 自分もその仕事をリードしてきた一人だと思っていて、
  2. かつ、それをあなた以外のもう一人に「ま、そうだね」と言ってもらえる

これだけです。
なんとなく、さっきよりもトーンが小さくなったような気がするのは気にしないでください。(笑)

「リード」、「指揮」というのは別にトップマネジメントだけを指すのではありません。
レベルや範囲の広さは問われないのです。

 

4. 最後に。
PMIはあなたのPMP受験を願っている

PMP受験資格2つのうちの一つであるプロジェクトマネジメント経験について色々言ってきましたが、要は、自己申告であるということを理解して欲しいわけです。

PMP試験を受験しようとする本人が不安げだと、受け付ける方はもっと不安になります。

あなたが、「わたしはプロジェクトマネジメントをやってきた!」と胸張ってくれるからこそ、PMIは安心して、「そうか分かった」と返せるわけです。

PMIはあなたにPMP試験を受験してもらうことを望んでいます。
これだけは間違いありません。

申請フォームに少しでも不審な点を見つけて受験申請を落としてやろうなどど、虎視眈々(こしたんたん)とアラ探しをするわけではないのです。



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