エスカレーション・プロセス。人によって差が激しいものだから


エスカレーションとは、組織階層において、下位のレベルで問題が解決できない場合に、その関与を上位のレベルに引き上げることを言います。

escalation
【名】
段階的拡大[増大]、激化、深刻化、上申

このエスカレーション、人によって判断の差が激しいわけです。

よく、こういうこと、ありませんか?

上司の立場だと、

「そのくらい、自分で考えろよー。」
と言うこともあれば、

逆に、
「おい、なんでもっと早く相談しなかったんだ!」
と言うこともある。

部下としては、上司の言葉に一貫性があって欲しいところでしょうけど。

つまり、このように、人によって判断が分かれるものだから、事前に決めとけっていうこと。

それが、エスカレーション・プロセス。
どれくらいの時間枠で、どういう経路で上げるかを明らかにしたものです。

エスカレーション・プロセスは、コミュニケーション・マネジメント計画書の構成要素として例示されています。

「時間枠」というのは、とりあえずはその問題を、発生部署で、または担当者が自分で解決を試みることを意味します。

自分で苦労して、小さな成功体験を積み上げることは優れたOJT(On the Job Training)ですからね。

一方、スケジュール・コントロールの観点からは、すぐにエスカレーションした方がいい場合だってあるわけです。

なので、その担当者の持ち時間、許容できる時間幅を規定しておくということ。

でも実際は、ここら辺は、ホント、さじ加減が必要な部分なんです。

人を辞書代わりに使う人がいるかと思えば、逆に、人に聞くのが苦手で抱えてしまう人もいる。
その人の性格によっても、マネジャーが言うことを変えることも多いわけです。

ですが、なんでもかんでも事前に計画するという、PMBOK®ガイドの指針は指針として、しっかり押さえておきましょう。

「どういう経路で」、というのは、OBS(Organization Breakdown Structure)が整備されていれば、ほとんどの場合はOK(*)です。

(*)ほとんどの場合はOK:
ほとんどのケースでは、まずは、すぐ上の、いわゆる上長に上げることは明らかだからです
例外ケースとしては、その上長で無駄に滞留させていたり、隠蔽が疑われる場合。
それを想定して、階層をスキップしたり、専門部署に伝えるルートも必要になってきます。

ここは、人的資源マネジメント計画書の権限と責任にもつながる話で、権限が明確なっていれば、おのずとエスカレーションする判断も明確になります。

もう少し、深堀りするとですね、クラインアントでも、納入業者でもいいんですが、相手方のエスカレーション・プロセスを押さえておくことは、必要だと思うんですよ。

「その問題は、いったい、相手方のどのレベルで処理されているのか?」
「ちゃんと上には伝わっているのか?」

こういうことも意識しないといけません。

相手の担当レベルに不満なときは、要求するなり、カウンター・パート(*)という考え方もありますので、こっちもそれに相応しい階層の人間を出すとかしないといけません。

(*)カウンター・パート:
同一のレベルの交渉相手。
平(ヒラ)には、平(ヒラ)、社長には社長。
ただ、会社の規模や力関係で、調整が必要。
大企業の課長と中小企業の社長とか。
コンサル業界なんかだと逆転現象も見られる。

ということで、エスカレーション・プロセスの意味は理解しつつ、そもそも、扱ってる仕事が非定型なプロジェクトにおいて、計画し、明文化することに、若干、違和感を覚えたかもしれません。

プロジェクトにおいては、一律に文書化することが難しくても、発生するケースを想定し易い定常業務では、エスカレーション・プロセスが業務マニュアル化されていたりします。

例えば、
行政の窓口や、電話やメールでの顧客サポートセンター。

たまに、受付のオペレータに厳しいクレームをつけている方を見かけますが、こういうところでは、お決まりの対応しかされないのはある意味当然のこと。
というか、権限がなぃので出来ないわけです。

そういう意味では、
「責任者を出せ!」
と言うのは理にかなっているかも知れません。

あと、お断りする理由として、自分には決める権限がない、エスカレーションしないといけないから、というのは有効です。

しつこいセールスには、
「すみません、主人に聞いてみないと。」
と言えば済むわけです。


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