品質チェックリスト。そこに魂はあるか?

品質チェックリストは、品質マネジメント計画のアウトプットであり、品質コントロールのインプットです。

行うべき手順がなされたことを保証するためのエビデンス(証拠)です。

PMBOK®ガイドには、品質チェックリストはスコープ・ベースラインや、受入れ基準に含まれる、とあります。

どういうことかというと、
購入者の立場からは、品質チェックリストの提出を納入者に要求するということ。
なにせ、成果物だけを見ても、手順の実施は分かりませんから、このようなエビデンスの提出でもって担保するしかありません。

納入者の立場からは、進んで品質チェックリストを購入者に提出し、安心を与えるということです。
品質保証の一環です。

品質のための手順は、現場から嫌われる可能性があることを、プロセス改善計画書の記事で言及しました。

その手順をスキップすれば、10個に1個は不良品になる。
こんな手順をスキップする人はいません。

でも、それが、
1万個に1個の割合でおきる不良を防ぐための手順だったら・・

簡単にスキップされます。
しかも、スキップされたことに誰も気付きません。

そして、スキップの頻度はドンドン増えていきます。

そして、大事故・・

これ、多くの事故のストーリーです。

だから、ルールを作るだけではだめで、手順を定着させることにマネジメントが強く関与しなければならないわけです。

この品質チェックリストも、そんな考えから導き出されたアウトプットです。

マネジメントが手順の実施を保証しようにも、ジーッと見てるわけにはいきません。
そんなことすると現場のやる気をそぎます。
(マグレガーのY理論というセオリーで、人的資源マネジメントで学びます)

なので、品質チェックリストの出番です。
実行結果をエビデンスとして残してもらうわけです。

でも、ここで、
こういう反論が出るかもしれません。

「そんなん、チェックだけしときゃええんやったら、簡単にごまかせるやろ」

その通りです。

ただね、それって、改ざんですよ。

虚偽の業務報告書。
正当な解雇理由にもなりますし、態様によっては犯罪です。

すなわち、たかだか作業手順をスキップするために、犯罪行為にまで手を染めないといけなくなるわけです。

万が一、現場の悪意によって不良が起きれば、組織は被害者の立場にもなることが出来ます。

これが、品質チェックリストの、というか、フォーマット化された業務報告書の効果です。

それでも、結局は、一つひとつの手順が、上からのやらされ感ではなく、魂が込められていないと何にもならないとは思います。

これは、動機づけですね。

仕事に対する意識というか、プライドなんかもからんできます。
OJTなどを通じて、地道に文化を醸成していくしかありません。

その昔、会社の最終退出者はチェックリストの提出が義務づけられていました。

□消灯
□灰皿(古!)
□給湯器
□施錠
etc.

最終電車の時間が迫る中、めんどくさーと思いながら、
ちゃっちゃっ、とやってたのを思い出します。



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