直列型、重複型と来て、プロジェクト・ライフサイクルモデルの最後は反復型です。
プロジェクトのフェーズは大きく計画と実行に分かれるわけですが、これを一回づつ並べたのが直列型。
反復型は、プロジェクト期間を例えば三分割し、計画・実行をワンセットとして3セット繰り返すわけです。
このやり方が、どういうプロジェクトで有効かと言うと、見通しの悪いプロジェクトです。
こんなこと言うと、プロジェクトはすべからく見通しの悪いものじゃないんですか?
なんていうツッコミが入りそうです。
確かに。
プロジェクトの定義をよく理解されていますね。
プロジェクトの独自性という特性からすれば、最初から全部見通せるなんていうプロジェクトは存在しないわけです。
ここは、その度合いが非常に大きいということにしておいてください。
計画を立ててもその通りにならない可能性が高く、どっちに転ぶか分からない。
計画を立てても無駄になってしまう可能性がある。
ならば計画しなければいいだけです。
見通しの悪い理由の一つは見通し先が遠いから。
どっちに転ぶか分からないのであれば、転ぶところまでを計画して、それ以降は計画しない。
これが反復型の発想です。
フェーズを計画し、フェーズを実行し、そして、ある程度フェーズの結果が見えてきたところで次のフェーズを企画する。
この繰り返しです。
直列型と反復型のフェーズの違い
直列型のフェーズとの違いは、一回の反復があたかも小プロジェクトの如く計画と実行を備えていることです。
そして、そのフェーズの成果物はリリース可能です。
これが直列型のフェーズとの最も大きな違いです。
直列型のフェーズの成果物は最終成果物の一部分であり、多くの場合、それだけでは機能しません。
仮にそこでプロジェクトが中止になればゴミです。
でも、反復型のフェーズの成果物は、その時点での最終成果物として機能します。
エンドユーザーにまでリリースするか否かはプロジェクトのオーナーが決めますが、少なくともプロジェクト・チームの手からは離れます。
なので、たとえプロジェクトが途中で中止されたとしても、大きな損失にはならないわけです。
本気になったら、講座でお会いしましょう!