ポートフォリオ。プロジェクトの源流


PMBOK®ガイドにおけるポートフォリオを述べる前に、一般的な意味を確認しておきましょう。
その方が説明し易いので。

ポートフォリオという言葉は、ある層の人たちにとってはすでに日本語になっています。

分散投資。

ある層の人たちというのは、富裕層。
あるいは、そこまではいかなくても、資産の運用方法、投資先を選択できるような層の人たちです。

ですから、住宅ローン返済に追われていて、自宅不動産が唯一の運用先というような人は、ポートフォリオとは無縁です。

ポートフォリオの考え方は、
三分の一はローリスクの元本保証。
三分の一はミドルリスクで長期運用。
三分の一はハイリスクで短期勝負。

あくまで一例ですが、大雑把にはこんな感じです。
そこから、さらに、具体的な銘柄、通貨、不動産へと投資先を決めていくわけです。

決めた後も、継続的に運用成績を監視し、見直し、投資先を変更したりする。
これをタイムリーに行っていきます。
これがポートフォリオ・マネジメントです。

ポートフォリオ・マネジメントの目的はポートフォリオ全体の価値の拡大です。
これ、聞き流してしまうくらい、当たり前のことのように思うかもしれませんが、ちょっと注意する部分なんです。

つまり、ポートフォリオ・マネジメントの目的は、個別の投資案件の勝ち負けではないということです。

もちろん、個別の価値の総和が全体の価値の総和であることは間違いありません。
でも、個別の案件の勝ち負けにこだわり過ぎると、全体の価値にとって却って不利になることは押さえておいてください。(*)

(*):
値が下がって含み損が出ている株は、持ち続けるよりも、売って他に投資した方がポートフォリオに寄与します。

 

さて、ここまで、一般的なポートフォリオについて述べて来ましたが、組織に於けるポートフォリオも意味は同じです。
これがPMBOKの論点。

プロジェクト、プログラム、関連業務を特定し、優先順位付けし、認可し、マネジメントし、コントロールする。
特に力を注いでいる点は、資源割り当てに優先順位を付けるためにプロジェクトとプログラムをレビューすること、およびポートフォリオのマネジメントが組織の戦略に沿って一貫性を保つことを確実に行うことである。
<PMBOK®ガイド>

限られた、ヒト、モノ、カネ。
これを、今、どの案件に、どれだけ振り分けるのが組織にとってベストか?
ここに権限と責任を持つ組織レイヤ(層)をPMBOK®ガイドではポートフォリオと呼んでいるわけです。

最初の説明で用いた個人の資産運用は、不労所得を期待する側面があるのですが、会社の場合は投資が義務付けられると言っても過言ではありません。

今の事業で利益を上げることはもちろんですが、その利益をどこに投資するのか?
これがオーナー(株主)から求められるわけです。

そして、ここからプロジェクトへと具体化、細分化されていくわけです。
いわば、プロジェクトの源流。
これがポートフォリオです。

実際の会社だと、役員会だとか、経営企画の部署がポートフォリオ・マネジメントを担います。
ポートフォリオ・マネジャーと言いますが、これは、事業部長、CEO(Chief Executive Officer)、そして社長です。

プロジェクト・マネジャーが押さえるべきことは、自分のプロジェクトが、あるポートフォリオの一要素だということ。
そして、プロジェクトを常にポート・フォリオの意向に沿ったものにする責任があるということです。


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