プロジェクトの独自性。人や組織によって異なるものさし


プロジェクトが有する二つの特性のうち、独自性についてみていきましょう。

実は、このプロジェクトの独自性については、若干ピントを外してる人が少なくありません。

てか、すごく多い。

独自性という字面だけで解釈して終わり。

原文はuniqueです。

unique
【名】
類のない人・物・こと
【形】
ただ一つだけの、他に存在しない、唯一の
並ぶもののない、比類のない、優れた

この単語の意味を、そのままプロジェクトの独自性だと認識していると、妙なことになります。

「○○という業務はプロジェクトでしょうか?」
こういう質問が来たりとか。

あるいは、会場講座でも、プロジェクトか、そうでないかで意見が分かれ議論が起こったりする。

いずれも、不毛な質問ですし、不毛な議論です。

なぜか?

それは、プロジェクトの独自性という特性が、人や組織によって変わるからです。

先の質問には、
「あなたがプロジェクトだと定義すればプロジェクトです」
で終わり。

議論に対しては、
意見が分かれることが当然で、議論しても始まりません。

では、プロジェクトの独自性が、人や組織によって変わるものだとして、その評価軸は何なのでしょうか?

 

それは、経験です。

やったことがない、初めてのことであれば、それはプロジェクトになります。
というか、プロジェクトとしてマネジメントすべき業務ということです。

経験は、人や組織によって違います。
これが、プロジェクトの独自性が人や組織によって異なる所以です。

まったく同じ仕事がプロジェクトになったり、ならなかったりする。
これは当然のこと。

傍から見て、どんなに簡単な仕事でもプロジェクトになり得るし、逆にどんなに難しい仕事もプロジェクトにならない場合だってあります。

実際、組織におけるプロジェクトは、自然とプロジェクトになっているわけではなく、誰かが、その仕事をプロジェクトに仕立てたわけです。

この、プロジェクトの独自性が、人や組織によって異なるというのは、リスク・マネジメントや、調達マネジメントを理解する上でも大事な論点ですので、しっかり押さえておいてください。

さて、人によってプロジェクトか、そうでないの評価が違うのであれば、
「これはプロジェクトか?」
という設問はPMP試験になり得ないような気もします。

でもね、出題されます。

出題されますが、経験の有無とか、なんの前ふりもなく、独自性を評価せさるような選択肢(PMP試験は択一式です)はあり得ません。

だって、答えは決まらないんですから。
だから、そこで悩まないでください。

その設問の切り口はもっと別のところにあるハズです。
それは、以上のようなことがを分かっていれば、正解できるようになっています。




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