プロジェクトって何? プロジェクトの二つの特性

プロジェクトって、もう日本語ですよね。
今や小学生でも使います。

ということもあってか、改めてプロジェクトとは何ですか?
と聞かれたら、答えに窮するわけです。

プロジェクトとは、
独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される有期性の業務である。
<PMBOK®ガイド>

これがPMBOK®ガイドにおけるプロジェクトの捉え方です。
短い文章ですが、解説しておきましょう。

プロジェクトは必ず何らかの目的をもって行われます。
この目的が、プロダクト、サービス、所産です。

要は、なんだってプロジェクトの目的になり得るということなんです。

ビルや橋、自動車のような形のあるプロダクトのこともあれば、結婚式やコンサートのように、形のないサービスのようにものだってある。

あるいは、大学入試の合格や、オリンピックでの金メダルのような、ある結果でもいいわけで、これを所産といいます。

さらに、
実際の業務をプロジェクトと定義するには、重要な二つの特性を有している必要があります。

その二つの特性が、有期性と独自性です。

有期性とは、
何年何月何日に始り、何年何月何日に終わった、あるいは終わる予定になっているということ。

納期のない仕事なんてのはありませんから、仕事にお尻があるというのは当然なんですが、重要なことは、それが、temporary、臨時的な業務であるということです。

あと、プロジェクトには、終わりだけではなく、明確な始まりがある、というか、あるべきだというのがPMBOKの主張です。

なので、
「いつ始まったんだ?、このプロジェクト」
なんていうことは、組織としてはあり得ないんです。
これには、至極当然な理由があります。
(始まりが周知されていないということはあり得ます。会社の役員は知っていても、平社員は知らないということは普通です。それは始まりがないのではなく、知らないだけです)

プロジェクトの開始は、PMBOK®ガイドの重要論点として後ほど出てきますので、ここではちょっとだけ意識しておいてください。

さて、
試験対策としては、プロジェクトであるか、そうでないかを判断する際には、この二つの特性で評価すればいいわけです。

というよりも、強調しておきたいのは、この二つの特性以外で評価してはいけない、ということです。

いるんですよ、たくさん。
この二つの特性以外で評価してしまう人が。

この二つの特性以外って、どんなものがあるんでしょうね。

例えば、規模。
プロジェクトの大きさや期間の長さです。

1000人のプロジェクトもあれば、1人のプロジェクトもある。

5年のプロジェクトもあれば、1日のプロジェクトもある。

こういうものはプロジェクトか、そうでないかを判断する材料にはならないということです。

現実には、1日のプロジェクトって、どうなの?という思いはあるかもしれません。
でも、試験で確認しようとしているのは、
「PMBOK®ガイドのプロジェクトの二つの特性をキチンと押さえていますよね?」
ということ。
これを、あえて極端な言い方で、試しているだけです。

では次は、プロジェクトの二つの特性のうちのもう一つの特性である独自性について見て行きます。