プロジェクト憲章作成。うちではやってない? いいえ、そんなことはありません。


統合マネジメントの最初のプロセス、
プロジェクト憲章作成。

というより、立上げプロセス群の最初ということは、プロジェクトの最初のプロセスと言ってもいいわけです。

プロジェクトやフェーズを公式に認可する文書を作成し、初期の要求事項を文書化するプロセス。
<PMBOK®ガイド>

プロジェクトやフェーズ。
プロジェクトの開始だけではなく、フェーズの開始にも強く関わってきます。

この開始を公式に認可する文書がすなわち、プロジェクト憲章、Project Charterです。

charter
【名】
・ (目的・綱領を述べた)宣言書
・(創設・権利などを保障する) 認可
・個人、法人に対して与えた権利および特権

PMBOK用語には、独特の比喩表現もあるので、一般的な英和辞典からだけで、その意味を解釈するのは危険なんですが、この、Charter に限っては、一般の英和辞典に載っている意味のまんまです。

プロジェクトに関するあらゆる活動の元になる方針書。

それも、誰かが勝手に作ったのではなく、その内容について、スポンサーや、組織がお墨付きを与えたものです。

これによって、プロジェクトは公式に開始され、プロジェクトに、ヒト、モノ、カネを使用する権限が与えられていくわけです。

PMBOK®ガイドが序論で強調していたことは、プロジェクトは常に、母体組織の事業価値や、組織戦略と一貫性を保っていなければならないということです。

この考え方を、具体的な機能として定義したプロジェクトマネジメント・プロセスが、プロジェクト憲章作成です。

例えば、
プロジェクト・マネジャーは、プロジェクト中に、色んな意思決定をしますよね?

どっちにすべきか?
で悩むことも多いわけですが、

その時、
「そもそも、このプロジェクトって何のためにやってんだっけ?」

こうした問いに答えてくれるのが、プロジェクト憲章というわけです。

 

え?、うちの会社では作ってない、って?

ホントにそうでしょうか?

私だって、プロジェクト憲章という言葉がそのまま使われている会社やプロジェクトは見たことはありません。

でもね、
言葉使いは別にして、プロジェクト憲章作成に相当するステップが無いなんていうことは、あり得ないんじゃないんでしょうか。

だって、投資を決めるためには、様々な検討と、権限者の承認が欠かせないからです。

もし、プロジェクト憲章作成に、リアル感が持てないとすれば、それは、文書化やプロジェクト・チームへの周知のし方に問題があるだけなのです。




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