立上げプロセス群。役割はプロジェクトの最初だけではない。


プロセス ”群” といっても、立上げのプロジェクトマネジメント・プロセスは二つだけ。

プロジェクト憲章作成と
ステークホルダー特定。

立上げはプロジェクトの最初の活動です。

と、これまた誤解を生む表現です。

立上げプロセス群は、プロジェクトの最初に登場して役割を終えるプロセス群ではありません。

プロジェクト、またはフェーズを、開始する認可を得ることにより、新規プロジェクトや、既存プロジェクトの新しいフェーズを、明確に定めるために実行されるプロセスからなる。
<PMBOK®ガイド>

 

フェーズ(*)の開始。
ここにも、立上げプロセス群が強く関わるわけです。

(*)フェーズ: プロジェクトを時間軸で分割した単位。 開始日と終了日、そして、そのフェーズがアウトプットする成果物によって定義する。

プロジェクトが終わるまでフェーズはあるわけですから、立上げプロセス群は、プロジェクト・ライフサイクルを通して登場することになります。

もっとも、プロジェクトのどこかのタイミングで役割が終わるわけではないという特性は、立上げプロセス群だけではなく、5つのプロセス群すべてに通じる話です。

 

プロジェクト憲章が承認された時、プロジェクトは、公式に認可される。

<PMBOK®ガイド>

プロジェクトの特性の一つが有期性でした。

納期のないプロジェクトはありませんので、リアルでは終了のみが強調されがちです。

ですが、開始も明確であるというのが、PMBOK®ガイドの指針です。

プロジェクトの開始とは、すなわち投資の決定です。

組織のカネが、プロジェクトの目的に姿を変えて、将来、何倍にもなって返ってくることを狙ってプロジェクトは立ち上がるわけです。

その決裁のタイミングは極めて明確だということです。
当然ですね。

もちろん、プロジェクトの規模(=金額)によって、意思決定のレイヤ(階層)は変わりますよ。

そして、プロジェクトを立ち上げる意思決定は、プロジェクト・マネジャーの役割ではありません。

だって、プロジェクトがすでに存在するからプロジェクト・マネジャーなわけですから。

プロジェクトが存在するってことは、立上げの一部は、もう終わってるってことになります。

つまり、プロジェクト・マネジャー以外の誰かが立ち上げたわけです。 

立上げプロセス群の二つのプロセスのうちの一つであるプロジェクト憲章作成が、このプロジェクトの開始の手続きに相当します。

けっ、憲章?

日常的に使わない言葉かもしれませんが、内容を知れば、プロジェクトに無いとおかしいぐらい当たり前のものです。

 各フェーズの開始時に立上げプロセスを実行することは、取り組むべきビジネス・ニーズにプロジェクトを常に合わせておく効果がある。
プロジェクトの成功の基準を検証し、プロジェクトを続けるか、中止とするかの決定が下される。
<PMBOK®ガイド>

PMBOK®ガイドが、プロジェクトの立上げを重視しているのは、プロジェクトが終わるまで、常に、ここを基点とするからです。

どういうことかと言うと、プロジェクトの最初で行った投資判断は、そこで終わるんじゃなくて、プロジェクト期間中、ずーと、判断し続けるということ。

つまり、このまま投資を続けていいのか(プロジェクト続行)、否か(中止)。

で、その検討の最たるタイミングが、フェーズの区切れ。

次のフェーズを開始するか否かの検討は、プロジェクトを立上げたときに行った、プロジェクトに投資すべきか否かの判断と、なんら変わらないということです。

実はこれは、PMBOK®ガイドの序論の復習です。
PMBOK®ガイドの序論で論じられていたガバナンス。

このガバナンスの機能を、立上げプロセス群が担っているということです。

 

さて、
立上げプロセス群のもう一つの役割が、ステークホルダーに関すること。

プロジェクトの成果に反応し、影響を及ぼすであろう、内部、および外部のステークホルダーが特定される。
<PMBOK®ガイド>

これも、PMBOK®ガイドの序論で論じられている、
ステークホルダーを、

識別して、
分析して、
マネジメントする

という3つのステップのうちの、識別と分析に相当する部分です。

立上げプロセス群に属する二つのプロセスのうちの一つ、ステークホルダー特定がその役割を担います。


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