プロジェクトマネジメント・プロセスの相互作用は常識問題である


図は、一例として、WBS作成がどのプロセスと直接に影響を及ぼすかを、インプット、アウトプットを元に描いています。

見てのとおり、同じ知識エリア内のプロジェクトマネジメント・プロセスとの相互作用もあれば、知識エリアをまたがっての相互作用もあります。

同様に、同じプロセス郡(計画)内での相互作用もあれば、プロセス群をまたがっての相互作用もあります。

こんな感じです

プロジェクトマネジメントのどういった活動が、どういったことに影響を及ぼすのかを、また、プロジェクトにおける何かを検討する際に、その検討とセットで、どういったことに気を配る必要があるのかを、このリンクの様子は教えてくれているわけ。

 

ただし、
相互作用はこのように明示されているものだけがすべてではありません。

暗黙のものや、間接的な相互作用はPMBOK®ガイドには明示されていないからです。

暗黙というのは、
例えば、WBS作成のアウトプットに、スコープ・ベースラインというものがあります。
これは、プロジェクトマネジメントマネジメント計画書に包含されます。

つまり、
スコープ・ベースラインがインプットに無くても、プロジェクトマネジメント計画書がインプットにあれば、影響を受けるかもしれないわけです。
(もちろん、影響を受けないかもしれません)

 

間接的というのは、
途中に、何かのプロジェクトマネジメント・プロセスをはさんでから影響が及んでくるというもの。

相互作用は次々と伝播(でんぱ)していきますから。

(すべてのプロジェクトマネジメント・プロセスに伝播するというのは、いくらなんでも言い過ぎです)

なので、
図で明示されている相互作用の様子を、暗記してもし方ありません。


PMP試験では、必ず聞かれますよ。
プロジェクトマネジメント・プロセスの相互作用は重要論点なので。

でもね、この手の設問は、いうなれば、常識問題なんです。

そもそも、実務者にとってみれば、スコープが広がれば、コストや、スケジュールに影響が及び、品質やリスクなどの再検討が必要なことくらい、感覚的に分かってますよね。

何をいまさら、というようなことなんです。

PMBOK®ガイドは、それを論理的に裏付けているだけ。

 

だからといって、経験だけに頼って得点できないのがPMP試験の面白いところです。

PMP試験において、プロジェクトマネジメント・プロセスの相互作用に関する設問を、単なる常識問題にするための、たった一つの条件は、

47個のプロジェクトマネジメント・プロセスのそれぞれの目的をしっかりと理解すること。

これにつきます。

 

別の観点からの留意点を、もう一つ。

相互作用は、プロジェクトマネジメント・プロセスの特性には違いないんですが、これは、自然に、ほっといて、勝手に働くわけではありません。

生き物じゃ、ありませんのでね。

プロジェクトマネジメント・プロセスの相互作用は、プロジェクト・マネジャーが、、漏らさず、タイムリーに、働かさなければならないということです。

ここ、ヒジョーに重要。

残念なプロジェクト・マネジャーは、働かせるべきプロジェクトマネジメント・プロセスの相互作用を漏らしてしまい、それによって、プロジェクトに不整合が生じたことに気付かずに、または、気付いてはいても、それを軽くみて、後で泣くことになります。




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