定額契約VS実費償還契約。それぞれのリスク特性


結論から先に言っておきましょう。

  • 定額契約     納入者がリスクを負担/購入者はノーリスク
  • 実費償還契約  購入者がリスクを負担/納入者はノーリスク

ちなみに、ここで、言っているリスクは、支払い(納入者にとっては受け取り)金額に焦点を当てた、金銭的リスクです。

このように、定額契約と、実費償還契約は真逆の様相になるということです。

実費償還契約の解説で、段階的詳細化と親和性が高いことを確認しました。
ですから、もしかすると、定額契約よりも優れていると思われたかもしれませんね。

でも、このようにリスク視点で見た場合、そうは言い切れないことが分るかと思います。

どうして、リスクがそのようになるのか?
まさか、覚えようとしていませんよね?

その必要はありません。
それぞれの契約の意味さえを知っていれば、明らかです。

では、確認していきましょう。

定額契約におけるリスク

定額契約では、スコープに変更が無い限り支払い額が変わりません。

購入者からすると、金銭的リスクがないということになります。

簡単に復習しておきますが、リスクとは、起きるかどうか分からない不確実な事象です。

つまり、支払い額が増えたり、減ったりする不確実さがない(*)ということです。

(*)不確実さがない:
あくまで契約の金額が変わらないということです。
例えば、日本企業が定額契約をドルで結べば、定額1万ドルでも、為替レートによって、円換算では90万円になったり、110円になったりします。
そこに為替リスクが伴うのですが、ここでは論じません。

 

一方、納入者は、貰う金額が変動しませんから、いわゆる売上の変動リスクは購入者と同様にありません。

しかし、コストが変動するわけです。
材料単価の変動、機械の故障、天候、作業ミス、etc.

まさに、プロジェクトの不確実性が、そのままコストの変動要因と言えます。

売上-コスト = 利幅

ですから、売上金額が定額であれば、コストの変動分だけ、利幅が変動します。

これが、納入者にとってのリスクです。

もし、コストが契約額を上回れば赤字になってしまいます。

もちろん、プラスのリスクもありますから、コストを抑えることで、利幅を大きくすることも可能なわけです。

つまり、納入者にとっての定額契約は、ハイリスク・ハイリターンのビジネスと言えるでしょう。

これを購入者の立場から見ると、プロジェクトのコスト変動リスクをすべて納入者に転嫁してるとも言えるわけです。

実費償還契約におけるリスク

実費償還契約は、納入者が負担したコストにフィーをプラスして、購入者が支払うものです。

ですから、コストの変動リスクは購入者が引き受けることになるわけです。

一方、納入者は、コストがいくら掛かろうが、全額返してもらえるわけで、リスクはありません。(*)

 (*)リスクはありません:
最後は全額返してもらえると言っても、定額契約と同様に、納入者は、一旦コストを負担するわけですから、購入者からの支払いを受けるまでの間、収支はマイナスとなります。
ですから、資金繰りが必要になってくるわけで、当然ここにリスクは生じるのですが、少なくともPMP試験では論点にはなりません。


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