品質マネジメントのプロセス構成


品質マネジメントは3つのマネジメント・プロセスから構成されます。

プロセスが少なくて、楽?

いや、いや、そんことはなくてね、私が監修したeラーニングでいうと、品質マネジメントの動画時間は、他の知識エリアより多めなんです。

ツールと技法が多いんですよ、この知識エリアは。

 

で、マネジメント・プロセスの構成は、

    1. 品質マネジメント計画
    2. 品質保証
    3. 品質コントロール

計画プロセス群は、品質マネジメント計画一つだけです。
スコープ、タイム、コストの各知識エリアでは、
計画は、ハウツーとベースラインとに分けられていたわけですが、それが一緒くたになっています。

品質ベースラインという言葉は、少なくともPMBOK®ガイドには登場しません。
ただ、品質マネジメントにおいてベースライン的な指標がないとか、不要ということではないんですよ。

達成すべき品質目標はプロジェクトの早い段階で確立しておかなければなりません。
品質マネジメント計画には、ハウツーに加えて、そういう役割もあるということです。

さらに品質マネジメントには、実行プロセス群にプロセスが配置されています。

それが品質保証です。

PMBOK®ガイドの体系で、実行プロセス群がスカスカなのは、モノづくりの実行そのものは実行部隊が行うからです。
PMBOK®ガイドはマネジメントを扱うものなので。

ですから、言い方を換えれば、
実行プロセス群に配置されているプロセスは、実行部隊に投げる仕事ではなく、マネジメントが主体となって行う任務だというメッセージです。
品質を保証するというのは、いったい、どういう活動なのか?
これをしっかりと押さえてください。

 

さて、PMBOK®ガイドの体系のルール的なことを、コストの観点から大雑把に確認しておきます。

以下の解説は、冒頭の図内の番号を見ながら読むと理解し易いかと思います。
ちょっと、ややこしく感じるかもしれませんが、言ってることは単純です。

リアルプロジェクトに役立つもんじゃありませんので、試験対策でなければ読まなくてもよろしい。

 

全体のプロジェクトマネジメント計画書は、各知識エリアの計画書作成プロセスのキー・インプットです。

ですから、
プロジェクトマネジメント計画書は、
品質マネジメント計画のインプットになります。・・図の①
そして、
品質マネジメント計画書は、
プロジェクトマネジメント計画書の補助の計画書として、これに統合されるわけです。

 

品質保証のインプットは、品質マネジメント計画書。・・・図の②

品質コントロールのインプットは、品質マネジメント計画書も含んだプロジェクトマネジメント計画書。・・・図の③

品質ベースラインが明示されていないですから、下位の品質マネジメント計画書でも良さそうですが、スコープ・ベースラインなんかとも密接に関係しますからね。

あるいは、
監視・コントロールプロセス群のインプットが、PMBOKの体系上、プロジェクトマネジメント計画書として統一されているんだという解釈も、試験向けには、まったくかまわないと思います。




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