RBSはリスク区分の階層図


RBSは、リスク・ブレイクダウン・ストラクチャーのことです。

ここでは。

というのも、資源(リソース)ブレイクダウン・ストラクチャーも、RBSだから。

いずれも、計画プロセス群のアウトプットです。

リスク・ブレイクダウン・ストラクチャーは、リスク・マネジメント計画書の構成要素として、資源ブレイクダウン・ストラクチャーは、アクティビティ資源見積りのアウトプットとして紹介されています。

「え、したら、PMP試験で、RBSを聞かれたら、どっちを答えたらいいんですか?」

そんな、有りもしないことを心配しなくても・・。

仮に、設問文にRBSとあったとき、前後の文脈から、資源か、リスクかの区別もできないようじゃ、受験が早すぎたということです。

 

では本題。

RBSは、リスク区分によって分類されたリスクの構造、リスクの階層図、あるいはリスクの樹形図です。

RBSは、実際のリスクをリストアップした後、それを整理、体系化するために、あるいは漏れなくリストアップするために用いるものです。

 

例のごとく、これだけで分かった気にならないように。

なんで作るの?
RBSのどこがうれしいの?

こういう問いに答えられなければ意味ありません。

 

RBSはリスク区分による階層図

図は、
”大阪で午前10じからのプレゼンに間に合う”ことを目標にしたRBSです。
単に東京在住の私が、時間とおりに移動するだけのことです。

識別できたリスク要因を、階層図に整理していくわけですが、RBSの上から攻めていくことを、トップダウン・アプローチいいます。
大きなリスク要因を更に分解していくわけですね。
一方、下から攻めていくことをボトムアップ・アプローチいいます。
リスク要因を共通の属性を持つグループにまとめていくわけです。

どっちのアプローチを使うかなんてことは決める必要はありません。
両方を使って、漏れなく、かつ、うまくカテゴライズできればいいわけです。

 

トップダウン・アプローチだと、まず、外部要因と内部要因が考えられます。
この場合、内部要因は、つまり私自身に起因することです。
寝坊してしまうとか、急病にかかってしまうとか。

そして、こうした、「内部」や「私」、などのことをリスク区分というわけです。

なので、RBSは、リスク区分によって分類されたリスクの階層図とも言えるわけです。

先ほど、トップダウンアプローチとボトムアップローチという、ゼロからリスクを挙げていきながら、整理していく手法を紹介しましたが、このリスク区分によってRBSをテンプレート化しておくこともできるわけです。

どうするかというと、このリスク・マネジメント計画において、あるレベルのリスク区分までブレイクダウンされたRBSを作成するわけです。

そして、後続のプロセスであるリスク特定では、その与えられたリスク区分より下の、より具体的なリスクを識別していけばいいわけです。

ゼロベースで行うよりも、漏らすことなくリスクをリストアップすることができるというわけです。




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