コミュニケーション・マネジメント計画は、コミュニケーション・マネジメントにおける計画プロセス群です。
群といっても、コミュニケーション・マネジメントでは、このコミュニケーション・マネジメント計画一つだけです。
ステークホルダーの情報ニーズを定め、コミュニケーションへの取り組み方を定義するプロセスです。
ステークホルダーの情報ニーズは、スコープの分類で言えば、プロダクト・スコープではなく、プロジェクト・スコープに該当する部分です。
がゆえに、現実のプロジェクトでは、計画がおざなりになりがちな部分です。
でも、ここにもニーズがあり、プロダクト・スコープと同様にそれを分析して、計画に落としこみなさいということです。
効率的なコミュニケーションとは、必要な情報のみを伝えることを意味する。
<PMBOK®ガイド>
何でもかんでも流せばいいというものではありません。
情報の内容、詳細度、頻度はステークホルダーによって変えるべきです。
念のためにという理由で、大勢にCCメールを送っているような人は、PMP試験対策として注意しておいた方がいいかもしれません。
その人にとって、関係の薄い情報を普段から流していると、受け取る方は、「また来たか」、となります。
すると、本当に伝えるべきときに、軽く受け流されてしまう、というようなことも起きるということです。
ここは、 情報の共有化との間で揺れる部分ではあるんですが。
また、悪い情報ほど早く、積極的に伝えるという考え方があります。
これはPMI職務・倫理規定にも謳われていることです。
コミュニケーション計画は、プロジェクトマネジメント計画書の作成時など、極めて早い時期に行う。
<PMBOK®ガイド>
プロジェクトが始ると同時に、あるいは、それより前からもステークホルダーとの情報のやり取りは発生しています。
知識エリア間に順番はありません、単に章立ての順序に過ぎませんと言いましたが、こういう理由からコミュニケーションの計画は早いうちから必要だということです。
だからといって、コミュニケーションの計画とスコープ・マネジメントとの順序関係とか、プロジェクト憲章より先なのか後なのか、といった議論は、試験向けにも、ナンセンスです。
知識エリア間に順序関係はないからです。
本気になったら、講座でお会いしましょう!