プロジェクト憲章作成は、単にプロジェクト憲章というドキュメントを作成するだけではなく、プロジェクトの開始の、一連の公式な手続きです。
①
スポンサーやオーナー、あるいは、イニシエータと呼ばれる、プロジェクトの起案組織が、
自分たちの依頼内容を、プロジェクトSOWにまとめて、
プロジェクト実行の別の母体組織、あるいはプロジェクト・チームに渡します。
プロジェクト・チームといっても、このときはまだ、公式になっていないかもしれません。
②
プロジェクト・チームは、プロジェクトSOWを元に、実現可能性を考慮しながら、プロジェクト憲章として再定義します。
そして、プロジェクトの起案者に対して、この、プロジェクト憲章、いわば、ドラフト版の承認を求めます。
③
プロジェクトの起案者は、内容を確認し、プロジェクト憲章を承認します。
これで、プロジェクトは公式に立ち上がることになり、計画策定に着手します。
こうした手続きは、一つのモデルとして捉えてくださいね。
例えば、
外部プロジェクト(*)の場合は、こういう役割分担が明確です。
プロジェクトの起案者が顧客であり、プロジェクトの母体組織は納入者という立場です。
(*)外部プロジェクト: 顧客に納品するプロジェクト
でも、
社内プロジェクトのように、プロジェクトの起案組織と、プロジェクト実行の母体組織が同一の場合には、プロジェクト憲章作成そのものに、スポンサーやイニシエータが加わることだってあるわけです。
この場合、プロジェクトSOWからプロジェクト憲章へと、ステップを踏むことなく、ほとんど同一のものとして扱われることもあり得ます。
また、プロジェクト・マネジャーは、プロジェクト憲章で公式化されると言われる一方、プロジェクト憲章作成そのものに加わっていることが、望ましいとされます。
これは、プロジェクトの成功の責任者たるプロジェクト・マネジャーの立場を考えれば、枠組みが決まってから任命されるよりも、枠組み作りから関わっていた方が良いというのは、そのとおりでしょう。
本気になったら、講座でお会いしましょう!
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