コンピテンシー。期待しているのはスキルではなくこっち

コンピテンシーというのは個人が有するスキル、能力のことを言います。
ビジネス用語としては、ほぼ定着していて、和訳せずに、このまま使われます。

スキルを含んだ仕事の遂行能力と押さえておくといいでしょう。

PMP資格を持っているというのは、間違いなく一つのスキルですが、それを使って実際にプロジェクトをハンドリングできる。
これがコンピテンシーです。

まさに、組織が、マネジャーや、スタッフに期待するものですよね。

PMBOK®ガイドには、コンピテンシーについて随所で論じられています。
プロジェクト・マネジャーのコンピテンシーとは、なんたら、かんたら。

 

人的資源マネジメント計画書の構成要素

コンピテンシーは、人的資源マネジメント計画書の構成要素である、「役割と責任」の要素として挙げられています。

プロジェクトで必要となる役割を設定する際に、それとセットで定義される項目として紹介されているわけです。

ただ、プロジェクト・マネジャーの要求するコンピテンシーが、100%満たされることは、むしろ少なくて、トレーニングによってコンピテンシーを確保していくことも検討していく必要があることがPMBOK®ガイドには書かれています。

つまり、今現在のコンピテンシーだけでスタッフィングするのではなく、ポテンシャルですね。

 

同じ入社年次、同じ学歴、同じスキルを持っていても、コンピテンシーは大きく異なります。

一昔前、コンピテンシー戦略なんていうのが聞かれました。
もしかしたら、今も取り組んでる会社もあるかもしれませんが。

コンピテンシー戦略は、社員のコンピテンシーを上げていこうとする取り組みの総称なんですが、そのコンセプトが海外から入ってきたこともあって、最初は言葉だけが先行していたような気がします。

例えば、
組織でハイ・パフォーマーと評価されている人の行動を形式化して、その行動様式を広げていく。

こういうやり方って、なんとなく日本の文化と相容れない気がするのは私だけでしょうか。

組織って、ハイ・パフォーマーだけで成り立っているわけじゃないんですけどね。